現在地と目的地までのロードマップと中間目標と日々の目標が設定できたら、それらを達成するに有効と思われる方法がリストアップします。ここまでは前回までの記事で説明させていただきました(【高速PDCA】重要なのは多くの方法をリス…)。そして今回は、期限を決めて全て一斉に試していただくことが次のステップとなります。
私、三木雄信がソフトバンク時代に孫社長から学んだことは、孫社長は業界の非常識であっても、可能性がなさそうに思えても関係なしで、目の前のすべての方法は、必ず試すと言うことです。そして、その中で小さな成功を見つけたら必ず大きく展開していくという手法を繰り返していました。
ここでのポイントは期限を決めて可能性あるもの全てを一斉に試すということです。
なぜ一斉に試すのか。具体的に見ていきましょう。
解決策を一斉に試すメリットとは?
例えば学習期間1年間の中でいくつかの学習方法を3ヶ月ずつ試していったとします。
すると4つの方法を試して効果が出なかったら、もうその時点で1年が経過してしまうことになります。これでは皆さんの目標を達成させる事は到底困難であると言わざるを得ないでしょう。
しかし期限を決めて可能性あるものを一斉に試すと言う方法に切り替えた場合、例えば2週間で一斉に同時に試すという手法をとれば、その中から最も良い方法を数字を用いて検証し明確化することで、残りの11ヶ月と2週間は最も効率の良い学習方法をブラッシュアップさせながら、どんどん実力を上げていくことが可能となります。
他の方法と正確に比較することができる
また同時に一斉に試すということは、他の方法と正確に比較しやすく、最善の方法を探せるというメリットもあります。
例えばAという勉強法を4月〜6月の間に試し、Bという勉強法を7月〜9月の間に試し、Cという勉強法を10月〜12月の間に試し、Dという勉強法を1月〜3月の間に試したとします。
その場合、社会人の方ですとAの勉強法を試している時は、気候は良いものの、新たな部署に配属されたプレッシャーなど、心理的な要素が絡んできます。Bの勉強法を試している時は、とても暑い日が続き、図書館で勉強しようとしてもいつも学生が占領しており、うまく学習が進められなかったということも考えられます。Cの勉強法を試している時は、お子さんの運動会、文化祭、クリスマス、年末の忙しさなどのイベントが目白押しです。そしてDの勉強法を試している時は決算期前の売り上げ目標達成に向けて過剰なノルマが急に課せられると言ったことも考えられるでしょう。
つまり、時期をずらして試すということは常に、そこに季節的要因が必ず絡んでくるということです。ということはもちろん、同条件での勉強法の比較が困難になってくるということです。
ですから、上記の例で言えば、仕事以外でも何かと忙しい社会人の方には特に、勉強法A、B、C、Dを同時進行で試していただくことが同じ条件でデータを検証する上において最も理想的と言えます。
ところが忙しい社会人の方が、英会話の学習において、これを個人でやろうとするとなかなか難しいと言えます。なぜなら既に御察しの通り、一個人が、社会人という限られた時間の中で複数のことを同時に試すということは金銭的にも時間的にもかなりの負荷がかかるからです。
複数の参考書を同時に買ってきて、一斉に学習を進め、どれが一番自分に合っているかを一個人が一人で見つけ出すなんて、考えただけで気が遠くなるという方の方が大半なのではないでしょうか。
多くの言い回しよりも1つの言い回しを完璧にマスターせよ
むしろトライズでは複数の参考書をつまみ食いして勉強を続けるよりも、「教材は1つに絞れ」と指導しています。
なぜなら、英会話においては、100種類の言い回しをおぼろげに覚えるよりも、10種類の言い回しを完璧に使いこなせた方が、実際に会話をする場面においては役に立つことがわかっているからです。
この点、トライズでは過去の受講生の学習傾向とデータが豊富に蓄積されていますので、この高速PCDAのうち、「試す」というプロセスの時間を大幅に短縮させることが可能になります。当然、手間と労力も大幅にカットすることができ、本当の意味で無駄のない学習方法を続けていただくことが可能となります。
またさらにトライズでは、プロの専属コンサルタントにより、受講生の方の性格やライフスタイル、仕事の時間帯などを考慮しつつ、いくつかの教材や学習方法の提案を常に行なっています。
もちろん、トライズのコンサルタントと受講生の方が初回面談の時に一緒に選んだ勉強法がその方にとって最初から最後までベストな学習方法だったということばかりではありません。
学習を継続する中でトライズのコンサルタントによるコーチングにより、受講生の方が行う毎日検証され、その勉強方法がその受講生の方にとってベストかどうか、常に早い段階で見極めを行なっています。
受講生の方にフィットした勉強法が見つかったら、今度はそれをブラッシュアップするお手伝いをさせていただいています。
アイデアは走りながら生み出す
それでは「可能性ある方法を全て一斉に試す」のもとになるアイデアはどうやって生み出せば良いのでしょうか。
例えば「英会話の学習を楽しく進め、実力をつける」ということをテーマとしたとしましょう。それに対し思いつくことは、
- 「大好きな俳優さんが出る映画を徹底的にシャドーイングする」
- 「Skypeでオンライン、かつ『welcome』の表示になっている人にいきなり電話をかけて友達を作る」
- 「難易度の低い教材を使い、自分の英語力に対する自信を確認しながら進めていく」
- 「歌ってみたいと思う洋楽の歌詞を暗唱し、カラオケで披露する」
これらは全て思いつきです。でもこんなことで構いません。後は高速PDCAを回していく中で思いついたものをさらに追加していけばいいのです。
最初は思いついたことを「仮置きの方法」にしておけばいいのです。実行していく中で、それ以外のアイデアは必ず思いつきます。
高速PDCAを回す中で、また新たな方法が思いついたら、即試す。これを繰り返していけば、英会話の学習がもはやゲームと化していきます。
試したら必ず記録をつける
英会話の学習を進める中で、皆さんにぜひ試していただきたいことがあります。それは、「毎日の目標と、毎日の結果、達成できたかできなかったのか」を記録していくことです。
そしてその後に必ずやっていただきたいことは、「なぜできたのか、できなかったのかを必ず分析する」ということです。
例えば、皆さんが「毎日3時間、英会話の学習をする」と決めたとします。そうすると必ずと言って良いほど、できた日、できなかった日が出てくると思います。
そうなると、できた日はなぜできたのか、できなかった日はなぜできなかったを記録していくことが次の段階になります。
- 「できた日は通勤時間を有効にした。」
- 「できた日は出勤前に1時間だけ勉強してみた。」
- 「できなかった日は残業があった。」
- 「できなかった日は体調が悪かった。」
- 「できなかった日は、朝勉強したが起きられなかった。その分夜やろうとしたが疲れて寝てしまった。」
- 「巷では朝学習が進められているが、自分の場合、できた日は意外にも夜学習した日の方が多かった。」
こうしたことの記録を継続していただくことで、大まかな傾向が見えてくると思います。
- 「自分は夜型だったのか」
- 「意外にも通勤時間にシャドーイングをきちんとした日は、『勝ち』になっているな。」
そして、こうした小さな成功が見えてきたら、毎日の自分との勝負に勝つためのポイントが見えてくると思います。そこに磨きをかければ毎日連戦連勝となり、今度は新たな目標が見つかるという仕組みです。
仕事においても、英会話の勉強においても、人生においても、企業経営おいても、結果の出ない人は自分の行動が見えていません。
皆様にもぜひ、この「記録する」ということを大切に、英会話の勉強を進めていただきたいと、私、三木雄信は心から思います。
まとめ
今回は「計画したことを一斉に試す」ということを説明しました。大変なように見えて実はとても効率のいい方法で結果を分析できるというメリットがあるので、ぜひ普段の業務でも役立ていただけたら光栄です。
英会話コーチング トライズでは今回紹介した高速PDCAをコンサルタントとともに実践しながら英会話力を身につけることができます。トライズでは英会話力だけでなくビジネスマンとしてのスキルも身につくので、興味のある方はトライズ公式サイトを御覧ください。