英語の運用能力は、学習時間に比例して一直線に伸びていくわけではありません。最初は徐々に徐々に成長していき、ある点を越えると一気に習得度が高まることが知られています。
また、いくつかの段階でスランプを経験することも少なくありません。これはその人の能力やセンスとは一切関係なく起こります。
もともと英語が得意だろうと苦手だろうと、言語的なセンスがあろうとなかろうと、新しい言語を習得する過程では、誰もが停滞期を経験するのです。
もちろん、私、三木雄信が経営する「コーチング英会話トライズ」の受講生様も、例外なくこのカベにぶつかります。
ここで挫折しないために重要なのは、「停滞期を乗り越えれば、英語運用力は必ず伸びる」という事実を知っておくことです。適切な学習を続ければ、停滞期は必ず乗り越えられます。
そこで本記事では、著書「超高速PDCA英語術」から、CheckとActionを改善することで、停滞期を乗り越える方法をご紹介します。
目次
英語学習における4つの段階
私は、英語学習者は次の4つの段階を経て、英語力を身につけていくと考えています。
「音声知覚期」⇨「意味理解期」⇨「自動化準備期」⇨「完成期」
毎日3時間程度の学習を続けている場合には、1つの段階をおよそ3ヶ月ずつ経験し、1年後には完成期に到達しているイメージです。
まず、それぞれの段階がどのような状態を指すのかを確認していきましょう。
音声知覚期
音声知覚期は、耳から入ってくる英語の音声が認識できるようになる期間です。シャドーイングができるようになり、音声を単語や文構造のレベルで把握できるようになります。
意味理解期
意味理解期は、一歩成長して、英語の音声を聞いてその意味まで理解できる期間です。例えば、映画やドラマを字幕なしで見ても内容がつかめる状態です。
自動化準備期
自動化準備期は、アウトプット能力も高まり、自分の言いたいことが自動的に英語で表現できるようになる時期です。ここまでくると流暢さも高く、ネイティブの会話も大きな苦労なくこなすことができます。
完成期
完成期では、スピーキング・リスニング共に全く意識することなく対応できる期間です。後述するVERSANTという試験でも、完成期に入った生徒さんはスコアが大きく伸びるのが特徴です。
4の谷と9の谷
1年間の学習プロセスのうち、最大の壁が4ヶ月目と9ヶ月目の伸び悩みです。
私たちはこれを「4の谷(死の谷)」と「9の谷(苦の谷)」と呼んでいます。
なぜ停滞期がやってくるのかといえば、脳のワーキングメモリに理由があります。
ワーキングメモリとは、情報を一時的に記憶して、思考や作業を行うためのシステムです。
この短期記憶の容量には限界があり、ストックされた記憶を長期記憶へ移行させることで、ワーキングメモリのスペースを空けることが可能です。
4ヶ月目、9ヶ月目にはそれぞれ意味理解の回路や構文を自動化するための回路ができつつある時期で、短期記憶の容量を使いながら徐々に長期記憶に移していきます。
そのため、自動化が進む前は短期記憶から情報を引っ張り出してコミュニケーションを取る必要があり、「スラスラ文章が出てくる感じがしない…」という苦労を経験することになります。
不安になった時にやりがちなNG行動
次に、停滞を感じて不安になった時にやりがちな行動をご紹介します。
この行動を避けて、目の前のやるべきことを1つ1つこなしていくことが、カベを乗り越える唯一の方法です。
いろんな教材に手を出す
停滞を感じると、使っている教材に問題があるような気がして、書店に行って新しいテキストを手に取ってしまう人が後を絶ちません。
しかし、すでにお伝えしたように、問題は教材にあるのではなく、脳の仕組みにあるのです。
いろんな教材をやれば多くを学べるような気がするのは分かりますが、停滞期だからこそ腰を据えて1冊を完璧にしましょう。
とにかく先に進むことだけを考える
定着度が低いにも関わらず、不安をかき消そうとページ数だけを目標に進めてしまうのはNGです。
どれだけ進んでも、吸収ができていなければ学習をしていないのと等しいので、「今日は何を新しく学んだのか?」と自問自答し、定着度を確認するようにしましょう。
進捗を数値化しない
学習の進捗を数値で管理することは非常に重要です。そうでなければ「やったつもり」で月日が流れてしまうからです。
トライズではVERSANTというスピーキングの試験を月に1回受けることを勧めています。総合点およびスキルごとのスコアは20点から80点で採点されます。中学・高校レベルの英語が身についている人でも、最初は大抵30点台からのスタートになります。
そして、英語圏での勉強や日常生活に困らない人であれば45点前後が出るでしょう。
VERSANTのような客観的な評価を定期的に受けることで、自身の英語力の伸びを可視化し、停滞期がどのくらい続いているのか、どのような力をつければ乗り越えられるのかを俯瞰してみましょう。
動画や録音で成長を確認する
自分の成長を客観的に知るには、動画や録音を活用するのも効果的です。
トライズでは、初回コンサルティングの際に、受講生が英語で話す様子を動画で撮影します。皆さんたどたどしかったり、言葉が出てこなかったりして、なかなか会話にならないことがほとんどです。
そして、学習が進んだ段階でも同じように撮影して、その人がどれだけ上達したかを自分の目と耳で確認してもらいます。
自分だけで勉強していると成長が実感しにくい場合でも、こうして見比べると受講生達は自分が思った以上に話せるようになったことに驚きます。
特に停滞期に入った時に見ると、「今は伸び悩んでいるが、最初に比べればこんなに話せるようになっているじゃないか」と思えます。
自分を励ますためのツールとしても役立つので、ぜひ忘れずに録画・録音しておきましょう。
「仲間」や「場」を作ればモチベーションは維持できる
停滞期に学習を続けるには、勉強仲間を作るのも良い方法です。
英会話学校ではネイティブ講師がコミュニケーションしてくれますが、あくまで相手は先生であって「英語学習に悩む日本人」という立場を共有できるわけではありません。
精神力が強い人なら孤独な学習にも耐えられるかもしれませんが、普通の人は悩んだり、落ち込んだりすることも多いので、気持ちを話し合える仲間がいると心の支えになります。
トライズでは、グループレッスンのメンバー同士が良い仲間になっています。
「英語を話せるようになりたい」という同じゴールを共有するメンバーがいることで、「自分も頑張らなくては」とモチベーションが高まりますし、「こんなことに気をつけると、シャドーイングの上達が早くなるよ」といった有益な情報交換もできます。
マンツーマンレッスンだけでなく、グループレッスンもプログラムに入れているのは、仲間づくりができるというメリットもあるからです。
トライズ受講生の学習継続率が90%を超えているのは、こうしたコミュニティ作りに力を入れていることも大きな理由です。
まとめ
本記事でご紹介した、停滞期の乗り越え方を振り返りましょう。
- スランプは誰にでも訪れることを理解する
- 英語学習は「音声知覚期」「意味理解期」「自動化準備期」「完成期」の4つのステップからなり、4ヶ月、9ヶ月の壁が大きいとされている
- 停滞期は焦って非効率な学習にハマってしまいやすい。NG行動を取っていないか確認する
- VERSANTなどを活用し、成長具合を可視化することで自信が生まれる
スランプが訪れるとモチベーションが下がってしまいますが、今回紹介したように誰でもスランプはあるので、大事なのはスランプを把握することです。
トライズでは、専属のコンサルタントがサポートするので、スランプが訪れてもしっかりと学習を継続することができます。専属のコンサルタントが受講開始から、毎日の受講生様の英語学習を把握するので、例えスランプに陥ったとしても、初回から比べてどれだけ英語力が伸びているか客観的にサポートすることが出来ます。
「今は忙しいから英語学習は来年にしよう」と考えていては、いつになっても英語ができるようになりません。この記事を読んで、少しでも英語学習を始めてみようと思った方は、ぜひトライズ公式サイトから無料カウンセリングをお申し込みください。
トライズに入会するよう無理な勧誘等はありませんので、英語学習についてのお悩みや英語が苦手で何から英語学習を始めたら良いのかわからないなどお気軽にご相談ください。
また、本記事で紹介した内容は著書「 超高速PDCA英語術 」でより詳しく紹介しているので、よろしければお手にとっていただけると幸いです。
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