前回は、時間術に関する7つのルールの内、「イシューリスト」を作ることと、作業時間は「15分」単位で区切ることを紹介しました。
今回は、私、三木雄信がソフトバンク時代に孫社長の数々のむちゃぶりを解決してできた、すごい時間術の7つのルールのうち「スケジュール管理を『週単位』で行う重要性」と「1日24時間で人生のポートフォリオを管理する」方法についてお話したいと思います。
ルール3:スケジュールは「週間」を基本単位とする
スケジュールは「1週間単位」で組むこと。
これが、仕事や勉強を確実にやり遂げるための大原則です。
目の前にあるタスクを、来週や再来週のスケジュールに入れてはいけません。全て今週のスケジュールに組み込んで、1週間でやり切って下さい。
そして次の週になったら、また新たに1週間のスケジュールを立てます。
この「週間化」こそが仕事を早くするカギです。
なぜなら、例えば「これ、やんなきゃな。でも、来週までで良いか。」と言いながら来週に持ち越した場合、大抵の場合実現できません。
だからこそ、気になることがあれば、「今すぐやる」ということが、今後お伝えする一次完結率を高める上でもポイントとなり、最も重要であると言えます。
ところが、どうしても相手が必要な場合や機械が必要な場合、特定の場所でしかすまないタスクも中には内在しています。そうした時は、どんなに遅くとも今週中に必ずやってしまうのです。
人間が管理できる数字は最大で7まで
そもそも人間は、大きな数を管理することに向いていません。人間が管理できるのは、最大で7までです。
机の上にコインをばらまいたとき、普通の人が一瞬で数字を認識できるのはせいぜい7枚まで。一人の上司が管理できる部下も7人まで。ですから、7を超えた数字を人間が管理するのは非常に困難なことなのです。
こうした背景から、スケジュールは「週間単位」で管理していく必要性があるのですが、この「週間単位」の考え方を起点として「仕事」「学習」「趣味」「家庭」「飲み会」という形に時間の枠を分けていく必要があります。
もし、時間の枠を決めていなければ、休日も夜間も全て残業という「仕事100%」という形になります。また、飲み会も誘われるままに参加していたら、週に3回も4回も飲みに行くことにもなりかねません。
飲み会は「投資」か「消費」かを考える必要があります。もし、ただの「消費」にしかならない飲み会に参加し続けていれば、例えばその人が「英会話を習得し、1年後には海外拠点に選出される人材になる。」という目標を持っていたとしても、その目標は達成されることはないでしょう。
コーチング英会話 トライズでも実践されている
トライズの受講生は「1年1000時間の勉強時間」を確保させるべく、必ずこのポートフォリオの中に1周間の内、約20時間の勉強時間の枠を入れています。そしてその勉強が辛くならないように、1週間の中で休息や遊びもきちんとスケジュールの中に入れています。
またバッファを週単位できちんと確保しているので、急な残業や予定の変更により勉強に遅れが生じても、きちんと週単位で埋め合わせ、気持ちよく次の週を迎えることができています。
こうすることにより、勉強が長続きしますので、1年間で10000時間の勉強も達成します。
休息の時間も作る
休息は大切な時間です。
猛烈なハードワーカーというイメージが強い孫社長でさえ、1週間の中で時間のルールを決めてきちんと休息をとっています。
日曜日は仕事の予定を入れず、趣味のゴルフをするのが孫社長の習慣です。夜寝る前には、自宅にあるバーチャルゴルフのマシンでラウンドを楽しんでいた時期もありました。
人生には休息や遊びが必要なことを、孫社長もよく知っていたのでしょう。
もちろん私、三木雄信も、経営者でありながら毎日17時半には定時に退社しています。そして、1週間の中で家庭のために使う時間の枠をきちんと決めています。
またトライズのコンサルタントたちにも、私、三木雄信は「仕事は1週間単位でポートフォリオを組みなさい」と指導しています。彼らは火曜日から土曜日が勤務となっていますが、その中で優先順位をつけ、1週間の中に必ずバッファを設け、タスクを翌週に持ち越さない習慣をきちんととっています。こうすることでトライズのコンサルタントたちはバランスの良いポートフォリを構築させ、おかげ様で受講生の方の満足度を最大限にまで高めていくことに成功しています。
仕事、勉強、家庭、趣味。どれも人生において「かけがえのない存在」です。これらを大切にきちんとバランス良く管理していくことが、時間術においてエッセンスとなります。
ルール4:「1日24時間」で人生のポートフォリオを管理する
朝8時からのスケジュール帳は使うな!
タスクやスケジュールは週間単位を基本とすることをお話しましたが、1日の時間は24時間単位で管理していくべきです。
なぜなら、私たちに与えられた時間は等しく1日24時間あるからです。昼間の仕事の時間、つまり午前9時から午後5時までしか管理しない人は、残りの16時間をろくに管理しておらず、無駄遣いしてしまう傾向があるからです。
このため、世の中には朝8時ごろから夜8時ごろまでのタイムスケジュールしか書き込めないものがありますが、皆さんはどうか、こうした手帳を選ぶのではなく、あくまで24時間のものを選んでください。
自分の人生の幸福度を高めるには「何にどれだけ時間を使うか」を考え、時間の投資効率を最大化させることが必要となります。
その日の結果を手帳に◯✖︎で記録する。
毎朝きちんと計画を立て、人生から逆算して理想的な1週間のポートフォリをもとに1日24時間をフル活用する。
ここで終わったら、成長スピードは早くなりません。なぜなら、計画を立てて実行するだけなら、その後物事が計画通りに進まなくても、何も気づかず、何も改善が図られないからです。
「検証」と「改善」は毎日行う
朝立てた計画に対して今日という日はどうだったのか。どのくらい達成できたのか。今日という日は「勝ち」か「負け」か。1日の終わりに必ず振り返る習慣をつけて下さい。
できれば◯、できなければ✖︎。
そしてできなければ、なぜできなかったのか、何が原因だったのかを考える必要があります。
何事も原因があり、結果があります。
その原因がわかれば、あとは改善して、前に進むだけ。ボトルネックを明らかにすれば、最短で目標を達成することができます。
ここで大切なのはこうした「検証」と「改善」は必ず毎日行うことです。
例えば、Aさんは毎月改善繰り返して1年を過ごしてきました。Bさんは毎日改善を繰り返して1年を過ごしてきました。
この場合、Aさんは1年に12回しか改善の機会がありませんが、Bさんは365回の改善の機会があります。
どちらの方が成長が早くなるか、皆さんもう、お分かりですね。
また毎日の勝敗の記録をとり検証し改善する習慣があれば、1日単位では✖︎がつく日はあっても、1ヶ月の目標は確実に達成できます。
特に今のビジネス環境では変化が目まぐるしく、顧客やユーザーは改善されることに1ヶ月も待ってくれません。
だからこそ、毎日の数字を手帳に◯✖︎で記録し、常に「より良いやり方はないか」と考える習慣をつけることが重要となります。
まとめ
こうしてみると、言葉にすると当たり前と思われることばかりですが、実際にこれらを完璧にできている人はほんの一握りでしょう。
しかしながら、逆の視点から見れば、これらのことをきちんとできれば、皆さんの希少性は当然高まり、ビジネスの現場における優位性も圧倒的に高まっていくことになります。
記事の中にもありましたが、私、三木雄信が運営しているコーチング英会話スクール「トライズ(TORAIZ)」では今回ご紹介した時間術を大いに活用してもらい、受講生皆様に1年間で1,000時間の英語学習時間を作っていただいております。無理に学習時間を作るのではなく、スキマ時間を活用してもらうことで学習時間を作っていただいております。その結果として英語が話せることはもちろんですが、自然と時間術に関するスキルも事前と身につくためビジネスマンとしてのスキルアップや自分の趣味の時間を作れるようになります。興味がある方は一度トライズの公式サイトを御覧ください。
時間は大切な資源です。次回はこれに加え、「時間を開拓するスキマ時間の活用法」や「手戻りを徹底的に抑えるために一次完結率を上げる」ことについてお話します。
どうかお楽しみに!