前回の記事では3大基本戦略(「わらしべ戦略」「ナンバーワン戦略」「くじ箱戦略」)について解説して参りました。
今回の記事ではそうした戦略を活用し、具体的にどのように実行に移していけば良いのかということを具体的に解説して参りたいと思います。それでは始めます。
目次
「なぜ多くの人は大きく成功できないか。その理由を知っていますか?」
ある時、私、三木雄信は、またもや孫正義社長からこんなことを聞かれました。私が答えられずにいると、彼は、まず「目指す山=ゴール」をはっきりさせなければ、どんな戦略を使ったところで意味がないということを教えてくれたのでした。
その点、孫正義社長は弱冠19歳にして「人生五十年計画」を立て、その通りの人生を歩んでいるのですから驚きを隠せません。
また、こうして「目指す山=ゴール」を明確化させることにより「やらなくていいこと」も見えてきます。
私、三木雄信が現在全国的に展開しているトライズ(TORAIZ)では、新規受講者の方々にはまず「英語を使って、何をしたいのか」をヒアリングします。こうすることにより、本人の目的に合致しない単語や言い回しなどを暗記する時間を削ぎ落とし、本人の目的に合致した単語や言い回しを習得するために時間と気力を集中していただけるよう、プロの専属コンサルタントがケアして参ります。
このように、10倍速で目標を達成するには、「やらなくていいことは捨てて、やるべき事に限られた時間と気力を集中する」事がポイントになってきます。
またさらに目標を数値化すると、実現確率が一気に上がります。目標達成するまでに何をするべきかという具体的な行動が見えてきます。
こうした行動を1週間単位に落とし込みPDCAを回していきます。
ゴールから逆算して、一週間単位のToDoに落とし込む
大きな目標を小分けにし、数値化させることに成功したら、今度はそれらを1週間単位のToDoリストに落とし込みます。
例えば、私、三木雄信が立ち上げたトライズでは受講生の皆さんに「1年で1,000時間の学習」を提唱しています。
1,000時間を365日で割ると1日平均約3時間となりますが、これを1日単位で割り振ると必ず不具合が生じます。
それはどういうことかと言うと、例えば急な残業が入ったり、あるいは体調が思わしくない日があった時などは、翌日どれだけ頑張ろうとしても「昨日も一昨日もできなかったから、もういいや。」となり、結局投げ出してしまうのです。
ところが、「1週間で20時間」というふうに、週単位で計画を立てれば、体調が思わしくない日に無理して勉強を進める、あるいはできなかった自分を責めるなんてことは、しなくても良くなるのです。
では、これが2週間単位、もしくは1ヶ月単位となると、どうなるのでしょうか。
残念ながら、これではうまくいかないようです。なぜなら人が一度に把握し管理できる数字は「マジックナンバー7」つまり「7」が限界である事がアメリカの心理学の間でも証明されています。
週単位で緩く、でも確実にこなしていく。これが目標を達成していくための重要なポイントとなります。
孫社長は「人生五十年計画」のほかに、毎年正月に「その年の目標」も立てている
「困難は分割せよ」これはフランスの哲学者、デカルトの言葉です。
「どんなに難しい問題も、小さく分けていけば解決の糸口が見つかる」ということを意味しています。
同じように、 一見すると不可能に思えるような高い目標も、小さく分割していけば、その一つ一つを達成することは可能になります。
ですから、「目指す山=ゴール」を決めたら、「1月でどこまで進むか」「一週間でどこまで進むか」といった小さな目標を設定することが大事です。
もちろん孫社長も、「目標を小さく分ける」という作業をしていました。「人生50年計画」は10年単位の目標ですが、それを達成するために、1年ごとの目標も毎年きちんと立てていたのです。
また、小さな目標でも確実に達成させるために、孫社長はあえて「発表」してしまうという手法も活用してきました。これが有名な「発表経営」です。こうして良い意味で自分たちを追い込むことにより、実現までのスピードを大幅にアップさせていきました。
これを個人で行うためには、自分の計画や目標を密かに進めるのではなく、周囲に話すことやSNSなどで発表してしまうことも有効な手立てと言えます。
こうする事で、小さな目標でも確実に達成していく習慣と意識を醸成させる事で、どんな目標にもトライできる基礎体力を作る事ができます。
自分を探しすぎず、とりあえずやってみる
「ビジョンかぁ、目標かぁ、その前に自分の強みは何だろう・・・。」
そう思い机に向かって自分探しに精を出す人もいますが、おそらくあまり意味はないと思います。なぜなら、確信を持って「自分にはこういう能力がある!」と言い切れる人なんてそう多くはないでしょうし、むしろそう言ったものがないのが普通です。
それよりも「こういう人になりたい」というような人を見つけ、その人に追いつく。そして最終的には追い越す。つまり憧れの人を見つけロールモデルとし、とにかく真似してみるのです。
自己分析や目標設定に時間をかけすぎるのではなく、とにかく外に向かって1歩でも2歩でも踏み出してみる。これは目標を実現するための基本ルールと言って良いと思います。
「でも具体的な目標を立てろって言われても、何から手をつけたら良いのか分からないよ・・・。」
そういう人こそ、とにかく1回やってみることをオススメします。高速PDCAを回し、素早く、そして緻密に実験してみる事で見えてくるものもあります。とにかく机に向かってじっと考えていたって何も始まりません。やってみる事が大切なのです。
「海外で暮らしてみたい」という漠然とした夢をいかに実現するか?
この問いに関する私、三木雄信の答えは、良い意味で、
「”適当”に考える」
です。
例えば、このような夢を持った人が、今までに行った海外旅行で楽しい思いをしたのが、スペインとポルトガルだったとしましょう。この結果出た目標は「スペインかポルトガルで暮らす」程度で良いのです。
「スペインかポルトガルで暮らす」という目標が立てられたら、次の目標は「現地で生計を立てる」です。このフェーズでは現地での生活について書かれた記事を集め、どのように生活していくかをシミュレーションします。
ちなみに私、三木雄信がもし、こうした内容を相談されたら、間違いなく先ほどの「ナンバーワン戦略」を持ち出します。
具体的には、例えば生計を立てるために日本料理店を開くというのであれば、既にオープンしている店舗の影に隠れてしまいますが、現地の人たちはタコを食べる習慣があるという情報をもとに「たこ焼き店をオープンしないか?」と提案します。
こうする事でニッチな市場で、現地の人たちの趣味趣向にあったビジネス展開の幕開けとなります。これで「海外で暮らしたい」という漠然とした夢が「スペインかポルトガルでたこ焼き店を出す」という具体的な目標へと様変わりしました。
ただしこれは仮の目標であって、実際にそれがヒットするかどうかは分かりません。ですから実際に現地のお祭りや期間限定の屋台などでたこ焼きを売ってみましょう。こうして仮説と実験を繰り返していくことにより、夢が実現していくのです。
いずれにせよ、机に向かって何も行動しないのであれば、何も変化が起きないということがお分かり頂けたでしょうか。
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回の記事では目標を10倍速で達成するための技術のうち、数値化・週間化・進め方について解説していきました。次回からの記事では、一つ一つをより深く掘り下げて参りたいと思います。
もっと詳しい内容を知りたい方は私、三木雄信の著書「孫正義社長に学んだ「10倍速」目標達成術」の方も併せてご参照ください。
私は、これらの技術を活用しコーチング英会話トライズ(TORAIZ)を立ち上げ、受講生4,500人以上という規模まで成長させることに成功しました。皆さんも是非、今回紹介した考え方を身に付けて、ご自分のビジネスを飛躍させてください。
トライズ(TORAIZ)の受講生様は専属のコンサルタントと共に1年後のゴールを設定します。そうすることでそのゴールに向かうためにはどのような問題を解決しなければならないのかが明確になり、専属のコンサルタントがその問題の解決できるように学習計画を設定します。今回の記事で紹介したようにゴールを明確にすることで、具体的な計画を設定することができます。
気になった方は、ぜひトライズ (TORAIZ) の無料カウンセリングにお越しください。
皆さんの成功を期待します。